野良犬<普及版> [DVD]

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発売元: 東宝
出演: 三船敏郎;志村喬;清水元;河村黎吉
監督: 黒澤明

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ケースの縦横比: 1.37:1
種類: DVD
EAN: 4988104044761
形式: Black & White
レーベル: 東宝
製造: 東宝
ディスク枚数: 1
販売: 東宝
リージョン: 2
発売日: 2007-12-07
時間(分): 122
製作: 東宝

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評価: Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5
概要: 焦燥感
コメント: オープニングのハアハアいってる犬。この映画の通奏低音だ。戦後の日本、必死でもがきながら生きる人間。生きるためにはなりふりかまわず。
三船敏郎演じる新米刑事が自分のピストルをすった中年女を追い詰める。降参した女は三船に屋台で買ってきたおでんを差し出す。「ほら、食べなよ」この後のセリフが好きだ。「きれいなお星さまだねえ。私はお星様がこんなにきれいだなんて知らなかったよ」犯罪に手を染め、もがくように生きている彼女にとって夜空の星なんて見ることもない。
風俗描写が見事だ。底辺で生きる人間の悲しみが滴り落ちる。淡路恵子演じる犯人の情夫が買ってもらった服を着て「幸せだわ」と言ってくるくる回って見せる。何という無常観・・・。
個人的には黒沢映画ベスト3の1本。

評価: Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5
概要: ヒッチコック映画に匹敵するサスペンスの盛り上げの妙
コメント: 1949年の作品。同じように列車の中でリュックを盗まれた復員兵・村上(三船敏郎)は新米刑事となり、遊佐(木村功)はピストル強盗殺人犯に転落する。「世の中に悪人はいない。悪い環境があるだけだ。」とつい遊佐のどん底の境遇に同情する村上に、「一匹の狼のために傷ついたたくさんの羊を忘れちゃいかんのだ」と戒めるベテラン刑事・佐藤(志村喬)。悪を追求する刑事哲学には監督の主張がこめられている。その哲学や捜査手法等を村上に伝授する佐藤の人生経験の深さを感じさせる志村喬の演技が素晴しい。その志村の前では三船の初々しさが際立つ。映画は村上・遊佐の運命・善悪の対照と村上・佐藤の新旧刑事の対照を2本の軸として展開する。見所は多い。まず長い追跡シーンが繰り広げられる、一昔前の香港映画を思わせるような、復興が始まったばかりの暑苦しい東京の街がリアルに描かれている。次に刑事・人間としての村上の成長。「世の中も悪い。しかし何もかも世の中のせいにして悪いことをするやつはもっと悪い」は名台詞。監督の正義感が発露される。そして有名な村上・遊佐の対決シーン。監督得意の音楽と花の使い方のセンスの良さがここでも発揮される。特に私が強調したいのはその対決シーンに至るまでのサスペンスの盛り上げの見事さだ。佐藤が自分を追い詰めてきたことに気づく、階段をおりてくる遊佐の足の動き。遊佐の登場シーンを最後に集中させることで、駅の待合室で村上は誰が遊佐かわからず、緊張感は頂点に達する。この演出の巧みさはヒッチコック映画に匹敵する。遊佐ではないが満員の後楽園球場でピストル屋を探す場面もスリル満点。その球場の試合で巨人の川上、青田等の当時の選手のプレイを観られるという嬉しいおまけもある。後年の国内外の映画に多くの影響を与えた必見の傑作だ。

評価: Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5
概要: ”生きる力”、”生きて行く力”を与えてくれる人間ドラマ
コメント: 犯罪、刑事ドラマと云うより村上刑事(三船敏郎)自身の人間ドラマであり、
村上刑事が見た人間ドラマでもある。

熱血漢の村上刑事がたどって来た人生、
彼とコンビを組むベテラン佐藤刑事(志村喬)がたどって来た人生、
そして犯人、遊佐(木村功)がたどって来た人生や
遊佐の恋人(淡路恵子)がたどって来た人生までも
この事件を追う内に何かしら感じてしまう作品。

三船敏郎が「酔いどれ天使」、「七人の侍」同様に
観る者に”生きる力”、”生きて行く力”を与えてくれる作品。



評価: Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5
概要: 終戦直後の東京
コメント: なんといっても本作は若手刑事を演じた、三船敏郎の目につきます。先輩刑事が撃たれ、収容された先の病院で踊り子と対峙したときのあの目、狂気が宿る目とはこの眼なのかと理解できました。三船は眼だけで若手刑事の心の全てを演じきりました。
また、犯人と対決するシーンでは、裕福な家庭から流れるピアノ曲を聴きながら、終戦後復員してきた際に荷物を奪われた二人が考え方の違い、意識の違いで刑事と犯人と別れてしまっている。裕福な家庭の子女はそのことに気付かない。銃声がしても気のせいと考える。
また、犯人と対決した後には子供達が童謡を歌いながら通り過ぎていく。
そうなのです、この事件は我々の生活の場で起きているのです。なにも特別な場所で起きているのではありません。道ですれ違ったりした人が犯罪を犯してしまうのです。
我々は気付かないのか、気付いても知らない振りをしているのかもしれません。そんなメッセージを画面から感じました。


評価: Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5Average rating of 5/5
概要: 初期黒澤映画を代表する秀作
コメント: “羅生門”で世界の巨匠となる以前の黒澤作品の中ではずば抜けた密度を持つ佳品だと思います。 人によって異論があるでしょうが、私は“酔いどれ天使”の野獣的で自暴自棄な三船敏郎よりも、こちらのナイーヴだけど、内に闘志と同情心を秘めて闘う男の描かれ方の方が好きです。 いぶし銀志村喬の老練なベテラン刑事ぶりもまさに名人芸。

敗戦当時の東京の描写が生々しいです。 今の日本とはまるで違った猥雑な熱気と、そこにオーバーラップする三船のあの鋭い眼光−。 あんな眼をした20代の若手俳優はもはや日本には存在しないでしょう。 志村が雨の中、犯人の凶弾に倒れる場面に流れるあのラ・パロマの調べ、そして三船がその犯人と丸腰で対峙する場面に聞こえてくるモーツァルトのピアノ曲−その後ありとあらゆる監督たちに模倣された、才気溢れる若き黒澤明の快調な音楽演出です。“確かに世の中も悪い。 でも何もかも世の中のせいにして悪いことをしている奴はもっと悪い!”というストレートな主張や、あのラストの犯人のまさに身をよじる号泣。 それを見つめる、同じ境遇を背負ったもう一人の男(三船)の胸の内−。 あそこに、敗戦で打ちひしがれていた当時の日本の普通の人々の心情が鮮やかに表現されているのではないでしょうか。 当時黒澤の勇気ある主張に鼓舞された観客は多いと聞きます。 まさに今こそもう一度見直したい日本の誇る名画だと思います。



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