大日本帝国
データベース

統計資料に
関しての前書き




日本人

生活
食料
衣服
その他


国家
産業
インフラ
貿易
財政・GDP


物資
石油
輸送
その他


軍備
航空戦力
海軍
陸軍



植民地








貿易




日米貿易額の推移(単位は百万円)

日本の輸出額(カッコ内はその内生糸の額) 日本の輸入額(カッコ内はうち実綿・繰綿花の額)
1929年 914.1 (755.4) 654.1 (276.4)
1930年 506.2 (398.7) 442.9 (176.8)
1931年 425.3 (342.5) 342.3 (153.7)
1932年 445.1 (360.1) 509.9 (320.8)
1933年 492.2 (355.8) 620.8 (381.7)
1934年 398.9 (239.6) 769.4 (400.9)
1935年 535.5 (328.9) 809.6 (372.0)
1936年 594.3 (334.0) 847.5 (372.4)

戦前の日米貿易では日本は他国に比べて圧倒的な市場依存度を持つアメリカに生糸を輸出して、代わりにアメリカからは石油、工作機械、屑鉄、木材および綿花を輸入するというものだった。これらの日本の輸入商品のうち、石油、工作機械、綿花の三本柱は日本にとって死活的な重要品目だったのに対し、アメリカはたとえ日本からの生糸の輸入が途絶えたとしても大した問題は生じないという偏った貿易関係が築かれていた。戦前の日本は市場としてのアメリカなしでは国民経済の再生産はままならなかった。

 「戦前のアメリカが日本からの輸入に依存していた唯一の重要品目の絹糸ですが、1935年にデュポン社が絹よりもさらに優れた性質をもつ6,6-ナイロンを発明、工業化したために、日本経済のアメリカ市場に対する依存性は完全に一方的なものになってしまいます。」







日英貿易額の推移(単位は百万円)

日本の輸出額 日本の輸入額
1929年 438.7 686.9
1930年 339.5 449.5
1931年 265.7 373.8
1932年 369.8 403.5
1933年 461.1 592.1
1934年 627.0 722.5


日本の各物資の大英帝国経済圏からの輸入割合(鉄鉱石のみ1935年ほかはすべて1936年)

品目 鉄鉱石 銑鉄 アルミニウム 亜鉛 生ゴム 羊毛 綿花
場所 マレー、豪州、シンガポール インド カナダ カナダ カナダ、豪州 マレー、シンガポール 豪州 インド
割合 58% 34% 72% 43% 66% 32% 94% 37%

日英貿易でも、日本は容易に保護貿易の対象となりうる綿布を輸出し、重工業の原料を輸入するというものだった。







日本の対東アジア(満州、関東州、中国および香港)貿易額の推移(単位は百万円)

日本の輸出額 日本の輸入額
1929年 532.2 376.9
1931年 258.0 236.4
1932年 294.1 206.4
1933年 434.8 283.5
1934年 553.6 312.5
1935年 624.8 353.1

日本の対東アジア貿易では日本は工業製品、機械類を輸出し、農作物、食料品、鉱物資源を輸入して輸出超過となっているが、これらの地域に日本が進出した場合でも、アメリカやイギリスの市場の代替にはなりえないことは明白であった。







1929年における各国の貿易輸出額(単位は百万ドル)

時価換算 1990年国際ドル換算
順位 国名 順位 国名
1 アメリカ 5157 1 ドイツ 35068
2 イギリス 3550 2 イギリス 31990
3 ドイツ 3212 3 アメリカ 30368
4 フランス 1965 4 フランス 16600
5 インド 1177 5 インド 8209
6 カナダ 1141 6 ベルギー 7845
7 日本 969 7 カナダ 7812
8 アルゼンチン 908 8 オランダ 7411
9 ベルギー 884 9 中国 6262
10 オランダ 800 10 スイス 5776
11 イタリア 783 11 イタリア 5670
12 中国 660 12 日本 4343
13 チェコスロバキア 606 13 スウェーデン 4167
14 オーストラリア 592 14 メキシコ 3714
15 インドネシア 582 15 オーストラリア 3636

SOURCE: OECD The World Economy - A Millennial Perspective